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魔法界について

亜人・人外に対する意識

 世間一般的には現代魔法界での亜人・人外に対する偏見や差別意識はなくしていこうという傾向が強くなっているが、一部の血にこだわる人魔法使いには偏見や差別意識が色濃く残っている。
 魔法界の人々が亜人・人外を嫌悪するのは、魔法界の歴史的流れでの誤解からくるものである。魔法界の歴史の中で嫌悪と恐れを亜人・人外のイメージに刷り込ませたのは、ある“呪われた人外一族”で、その他の亜人・人外は完全にとばっちりである。しかし、その真実を知っていたり、知ろうとした者は当時では一部しかいなかった。

 

 魔法界の歴史での最大にして最悪の事件として挙げられるのは、リーフナヘレシィというひとりの魔法使いによって引き起こされた暗黒時代である。この事件までは人魔法使いと亜人・人外はお互いにお互いの領域に踏み込まず、目立った交流などは行っていなかった。そこで引き起こされたこの事件は、“人外が人魔法使いに危害を与えた”という、お互いの未踏の線引きを崩壊させるものだった。それまで亜人・人外に対して無知だった人魔法使いたちにとって、その事件は衝撃的なものであり、さらに亜人・人外に対する不安を煽る誤解ばかりが広がっていくことになる。

 

 偏見や差別意識は主に、ノワンドとも亜人・人外とも血を混ぜない純粋な魔法使いの家系に多くみられる。
 純粋な魔法使いの家系の中でも、先祖代々の血統を守る純血家が特に偏見や差別意識が多い。それは事件の当時、呪われた人外一族が集中的に人魔法使いたちに危害を加えていたことや、それに加え純血家の思想は“人魔法使いが一番優れている”というものであるため、さらに偏見や差別意識に拍車をかけている。
 しかし、多いというだけで必ずしもそうではない。混血の中にも偏見や差別意識を持つ者はいる。

 

 呪われた人外一族以外の亜人・人外は人魔法使いたちに敵意などは殆どなかったが、差別が加速するにつれて溝ができていく。中には事件前までひっそりと人魔法使いたちと交流を持っていた亜人・人外で、交流していた人魔法使いたちの理解を得て事件後も変わらず交流していたり、「すべての亜人や人外がそうではない」と声をあげる人魔法使いもいた。しかし彼らの声はその時代の中では効力がなく、歴史の波に吸収されていった。
 愚かな人魔法使いが作り出した歴史である。

 

 その時代は未だ家系などが出世や政治に有利となる時代であり、そのような者たちが主に危害を与えられたことを声にあげていた。現代魔法界は誰もが声をあげることができるようになり、真実を知る人魔法使いと亜人・人外は活動している。

 


事件前→お互いに基本ノータッチ
当時(事件後一番差別が激化してた時)→人外は完全に下。暴力暴言も特に罪に問われない。乱獲等有り。
1期→落ち着いてきてたけど偏見6.7割くらい。昔のことだからとよく知らないであまり気にしてない者もいれば、「亜人・人外は下の種族」という感じの者もいる。それを暴力暴言に出す者(過激派)もいれば思ってるだけの人もいる。罪に問われるけどどこか人魔法使い優遇の判決。
今→法律など平等化。人魔法使い側から歩み寄る動きあり。人外も応え始めている。

魔法界の暗黒時代

 魔法界には、今からずっと昔に暗黒時代が存在していた。その時代を支配していたのは、リーフナヘレシィというひとりの魔法使い。彼は大きな力で魔法界を包み、彼に反抗する魔法使いを恐怖と絶望の底にたたき落とし、多くの魔法使いの命を奪った。

 その暗黒の時代を救ったのが、ある7人の魔法使いたちである。彼らは心を恐怖に支配された人々を勇気付け、リーフナヘレシイに立ち向かった。そして、とうとうリーフナヘレシィを倒し、魔法界は光を取り戻したのだった。

 しかし、リーフナヘレシィを完全に消滅させることはできなかった。彼は死の淵で自らの意志を裂き、その意志は世界中に散らばった。

 一時的に難は去ったものの、意志が再び1つになれば彼は復活を果たし、魔法界を絶望に突き落とすことになる。それを危惧した7人魔法使いたちは、リーフナヘレシィの意志の1つを見つけ出し、管理することにした。そして、いつ彼が復活したとしても心を支配されないように、ある方法を魔法界の人々に伝えようと決心したのである。

 それが魔法香水の成り立ち、カルディア魔法香水学校のきっかけとなった。

 現在もカルディアではリーフナヘレシィの意志を魔法省と協力しながら監視を行っているが、それを知るのはごく一部の者のみである。暗黒時代のことも、リーフナヘレシィの脅威も、気が遠くなるほど昔のことであり、児童向けのおとぎ話として知られる程度となっている。

 

リーフナヘレシィの意志

 リーフナヘレシィの意志は裂かれた際に石へと姿を変えた。

 言葉を喋り、人を惑わせる「禁忌の石」として語り継がれている

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